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自律神経失調症の原因


症状が一人一人違うように、その原因もまた一人一人違います。 自律神経のバランスが乱れるのには、いろいろな原因が複雑にからみあっていると言われていますが、原因は大きく5つ(女性は6つ)に分かれます。



1.生活のリズムの乱れ

 夜更かし、夜型人間、夜間勤務や、子供の頃からの不規則な生活習慣など、人体のリズムを無視した社会環境やライフスタイルが自律神経失調症を引き起こします。

2.過度なストレス

 仕事や学業などのストレス、人間関係の悩みによるストレス、病気や貧困などのストレス、さまざまなストレスが過剰に蓄積すると自律神経失調症になりやすくなります。

3.環境の変化

 社会環境の変化、人間関係や仕事などの環境の変化などへの不適応や、過剰適応(無理して適応させている)もストレスを生み、自律神経失調症になる場合があります。

4.ストレスに弱い体質

 子供の頃からすぐ吐く、下痢しやすいなど生まれつき自律神経が過敏な人もいます。こういった人は成人してからもストレスに弱く、自律神経失調症になりやすい傾向があります。またこうした人は、思春期や更年期などに特に自律神経のバランスが乱れやすくなります。

5.ストレスに弱い性格

 ノーと言えない、感情処理が下手、気持ちの切り替えができない、人の評価を気にしすぎる傾向のある人も自律神経失調症に陥りやすいタイプといえます。

6.女性ホルモンの影響

 女性は一生を通じてホルモンのリズムが変化しつづけ、この変化が自律神経の働きに影響を与えます。特に更年期は自律神経失調症になりやすい時期です。


 

自律神経失調症には、持って生まれた性格や体質が関係するので、一概に、環境が変わったり、ストレスがかかったからといって必ずしも自律神経失調症になるわけではありません。


 しかし、もともとおとなしく運動もどちらかというと苦手で、性格はまじめで優しい人、いわゆる「良い人」ほど自律神経失調症になりやすいとはいえると思います。

自律神経失調症の4つのタイプ

 自律神経失調症には、大きく分けると4つのタイプがあります。

 もちろん、「もともとの体質」型と「生活にストレスが多い」型の混合型とか、はっきり分類できるわけではないですが、主とするタイプを見分けることで、対策が取りやすくなります。

1.「もともとの体質」型

 子供の頃からの、もともと持っている体質に原因があります。自律神経の調節機能が乱れやすい体質のタイプです。 体力に自信がない虚弱体質の人や、低血圧の人に多く見られます。

 このタイプの人は体質そのものに原因があります。体質を改善するために、食事、睡眠、運動、休息などの生活習慣を見直していくとよいでしよう。


2.「 生活にストレスが多い」型

 日常生活のストレスが原因です。心と体の両面に症状があらわれます。自律神経失調症の中で、もっとも多いタイプです。ストレスをまともに受けやすい、几帳面で努力家の真面目な性格の人がなりやすいです。

 仕事や人間関係のストレス以外にも、熱さや寒さ、過度の運動など物理的なストレスもあります。ストレスの適度なコントロールが必要です。


3.「くよくよ、イライラ」型

 性格的にストレスを感じやすく、抑うつ傾向の強い方がいます。「もともとの体質」型と同じように、もともと生まれ持った性格傾向で自律神経失調症になりやすいタイプです。

 自分が「完全主義、くよくよしやすい」といった自覚があれば、自身の健康や体の調子を再確認する必要があるかもしれません。認知を変えるためのカウンセリングも有効です;。


4.「乱れた生活リズム」型

 自律神経は、「昼活動し、夜休む」という、本来生き物としての人間にあわせて活動するようになっています。夜更かしや不規則な生活をしていたり、夜勤や残業の多い生活をしていると、どうしても自律神経のバランスが崩れやすくなります。


 リズムが崩れたままの生活を続けるとさらに症状が悪化する悪循環に陥りやすいのも、このタイプの特徴です。リズムを取り戻す必要があります。

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